天井裏で物音がする、庭の野菜が荒らされている。そんなときでも、害獣を見つけてすぐ捕まえる判断は避けてください。
害獣だからといって勝手に捕獲すると、法律違反になる可能性があります。まず触らず、足跡・フン尿・出入り口・被害の場所を写真で記録します。
種類が分からないまま、わな・毒餌・素手での捕獲に進むのは危険です。これは自宅の敷地内であっても同じです。
少量の屋外被害なら記録して様子を整理できますが、屋根裏や床下に住みついた疑い、フン尿が多い、動物が弱っている場合は自治体や専門業者へ相談する範囲です。
もくじ
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害獣を勝手に捕獲してはいけない主な理由
野生の鳥獣は、家や畑に被害を出していても自由に捕まえてよい存在ではありません。まず確認するのは許可の有無です。鳥獣保護管理法では、狩猟制度や許可などの例外を除き、野生鳥獣の捕獲や殺傷が原則として制限されています。
違法な捕獲は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になることがあります。古い説明では「懲役」と書かれている場合がありますが、現在の刑罰用語では拘禁刑として確認するのが安全です。
アライグマやヌートリアのように、外来生物法の対象になる動物もいます。種類を誤って持ち運ぶ、飼う、別の場所へ放すと、捕獲とは別の法的リスクにつながる場合があります。
- NG:箱わな・網・粘着シートで捕まえる
- NG:毒餌や薬剤を自己判断で置く
- NG:捕まえた動物を別の場所へ放す
- NG:種類が不明なまま素手で触る
種類が分からないときは捕獲より確認を優先する
タヌキ、ハクビシン、アライグマ、イタチなどは、夜間の物音やフンだけでは判断しにくいことがあります。「何の動物かよくわからない」という時点で、自力での捕獲はいったん止めるべきです。
最初にすることは、捕まえる準備ではなく状況の切り分けです。動物の姿を追い回さず、離れた場所から被害の位置、時間帯、におい、フンの形、侵入口らしき穴を記録します。
| 状況 | 見てよい範囲 | 避ける行為 | 相談先 |
|---|---|---|---|
| 天井裏で音 | 音の時間を記録 | 屋根裏へ入る | 自治体・業者 |
| 庭や菜園の被害 | 足跡と食害を撮影 | 毒餌を置く | 市町村窓口 |
| 種類が不明 | 姿を遠目で確認 | 素手で触る | 鳥獣担当 |
| 賃貸・集合住宅 | 写真を管理側へ共有 | 独断で工事 | 管理会社 |

市区町村や都道府県の鳥獣担当窓口に相談するときは、写真と発生場所があるだけで話が進みやすくなります。許可や捕獲器の貸し出しの有無は地域で異なるため、地元の案内を確認してください。
法律違反だけでなくけが・感染症・近隣トラブルもある
自力捕獲の危険は、罰則だけではありません。追いかけず、近づかないことが最初の安全策です。野生動物は追い詰められると噛む、引っかく、屋根裏や壁内で暴れるなど、家族やペットを巻き込む事故につながります。
フン尿や体毛に近づく作業にも注意が必要です。厚生労働省は、動物の噛み傷や引っかき傷、フン尿との接触などから感染症がうつることがあると案内しています。
掃除を急ぐと、乾いたフンやほこりを舞い上げてしまうこともあります。室内にフン尿がある場合は、まず換気や立ち入り制限を考え、写真を残してから次の対応を決めましょう。
近隣トラブルも見落とせません。捕まえた動物を別の場所へ逃がす、隣地へ追い込む、共用部に薬剤を置くと、被害の責任が分かりにくくなります。
被害が出たときの安全な相談順
害獣らしき被害を見つけたら、次の順番で進めます。先に人とペットを離し、写真で記録します。緊急性が高いほど、捕まえるよりも接触を避ける判断が重要です。
- 人やペットを近づけず、屋根裏・床下へ入らない
- 日時、場所、音、におい、フン尿、侵入口を写真で残す
- 自治体の鳥獣担当窓口や管理会社に相談する
- 捕獲や侵入口封鎖が必要なら、許可や業者対応の範囲を確認する

自治体によっては、アライグマやハクビシンなどの相談窓口、捕獲器の貸し出し、専門業者の案内を用意している場合があります。ただし、対象種や条件は地域で変わります。
電話や問い合わせフォームでは、住所、被害場所、発生日時、動物の特徴、写真の有無を伝えます。弱った動物や攻撃的な動物がいる場合は、無理に近づかず、窓口の指示を待ちましょう。
自分でできる範囲と任せる範囲
自分でできるのは、主に記録、立ち入り制限、片付け前の安全確認、再侵入を防ぐための情報整理です。自分で進めるのは記録と安全確保までです。捕獲、殺傷、巣の撤去、侵入口の完全封鎖は、動物が中に残っている可能性も考えて判断します。
忌避剤やネットを使う場合も、対象動物が分かっているか、ペットや近隣に影響しないかを確認してください。効果だけを優先して、法令や安全を後回しにするのは避けましょう。
費用は被害の規模や動物の種類によって大きく変わるため、複数社に見積もりを取るのが安心です。見積もりでは、調査範囲、捕獲や追い出しの方法、清掃、消毒、再侵入防止まで含まれるかを確認します。
業者に依頼する場合も、違法な捕獲や不自然な放獣を前提にした説明には注意が必要です。自治体の案内や許可の扱いを確認し、作業内容を書面で残しておきます。
まとめ|捕獲する前に記録して相談する
判断点を先に確認します。害獣を見つけたときは、捕まえる前に一度止まることが大切です。野生鳥獣の捕獲には法律上の制限があり、外来生物や感染症、安全面のリスクも重なります。
まず触らず、被害の場所や時間、写真を残してください。種類が分からない、屋根裏や床下に入り込んでいる、フン尿が多いといった場合は、自治体や専門業者に相談してから対応を決めましょう。

