アライグマとハクビシンの違いは?特定外来生物と捕獲時の注意点

アライグマが庭を荒らす、屋根裏にハクビシンが住み着く。こうした被害は、身近なトラブルになることがあります。

対処を考えるとき、避けて通れないのが特定外来生物法の存在です。「飼育禁止」という言葉は聞いたことがあっても、具体的に何が禁止されるのか、自分はどこまで動いていいのかは、案外わかりにくいもの。

ここでは、アライグマとハクビシンの扱いの違いと、被害が出たときに確認したい相談先を整理します。

アライグマとハクビシンは法律上の扱いが異なる

アライグマは特定外来生物に指定されている

アライグマは、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)によって、すでに特定外来生物に指定されています。

北米原産の外来種として、日本の生態系や農業、家屋への被害につながるおそれがあるため、規制の対象になっています。

特定外来生物に指定されると、生きた個体の飼育・保管・運搬・譲渡・輸入・放出は原則として規制されます。

ハクビシンは特定外来生物とは別の扱い

ハクビシンについては、アライグマと同じ特定外来生物として扱えるとは限りません。

地域や時期によって案内が変わる可能性があるため、「アライグマと同じ扱い」と決めつけず、最新の情報を自治体や関係機関で確認することが重要です。

「ハクビシンもアライグマと同じように特定外来生物に指定されている」と決めつけて対応するのは避けましょう。

アライグマハクビシン
特定外来生物の扱い特定外来生物として規制対象アライグマとは扱いが異なるため最新情報を確認
飼育・運搬の注意点原則として規制対象外来生物法以外の制度も確認
確認したい制度外来生物法、鳥獣保護管理法鳥獣保護管理法、自治体の案内
被害時の相談先自治体の担当窓口、許可のある専門業者自治体の担当窓口、許可のある専門業者

「特定外来生物」に指定されると、何が禁じられるのか

飼う・運ぶ・譲る行為は原則として規制の対象になる

外来生物法では、特定外来生物の生きた個体について、飼育・保管・運搬・輸入・譲渡・放出などが原則として規制されます。

自宅での飼育はもちろん、捕まえた個体を「とりあえず別の場所へ運ぶ」「知人に渡す」「山に逃がす」といった行為も、違法と判断される可能性があります。

防除を目的とした捕獲・運搬など、所定の手続きを踏んだ場合は例外として認められることがありますが、これは自治体の防除計画や許可が前提です。

指定前から飼っている場合は、経過措置の制度がある

指定前からペットとして飼っていた場合、「今すぐ手放さなければならないのか」と心配になる方もいるかもしれません。

特定外来生物に指定される前から飼養していた個体については、一定期間内の許可申請など、経過措置が設けられる場合があります。

ただし、許可を得ても新たな繁殖や他者への譲渡などには制限がかかることがあります。

詳細な手続きや条件は、最新の環境省または各自治体の情報で確認するようにしてください。

捕獲や処理は自治体・専門業者に確認する

自分で捕獲する前に制度を確認する

アライグマが庭を荒らしていても、許可や手続きを確認せずに自分で罠を仕掛けると、法的な問題になる可能性があります。

アライグマのような哺乳類は、特定外来生物法に加えて鳥獣保護管理法の対象にもなります。捕獲には、鳥獣保護管理法に基づく許可や、自治体の防除実施計画に基づく対応が必要とされる場合があります。

「特定外来生物だから自由に捕獲・殺処分できる」と考えるのは避け、複数の制度が関係する点に注意しましょう。

ハクビシンについても、特定外来生物かどうかとは別に、鳥獣保護管理法などの確認が必要です。無許可での捕獲は法的な問題になる可能性があります。

自治体か専門業者か、頼り先の選び方

被害への対処は、まず住んでいる市区町村の窓口に相談することから始めましょう。

自治体によっては、防除実施計画の枠組みでの対応や、捕獲器の貸し出し、費用補助などの案内がある場合もあります。利用条件は必ず確認してください。

民間の駆除業者に依頼する場合は、鳥獣捕獲許可を保有しているか、外来生物法への対応実績があるかを事前に確認することが大切です。 無許可の業者に依頼すると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

まとめ:アライグマとハクビシンの法的な違いを正しく知っておく

アライグマは特定外来生物として扱われ、飼育・移動・譲渡などは原則として規制されます。

ハクビシンはアライグマと同じ扱いとは限らないため、被害時は自治体の案内や最新情報を確認することが大切です。

捕獲後の処理は、まず自治体に相談し、必要に応じて許可や実績を確認した専門業者へ委託する流れを考えましょう。「害獣だから自由に処分できる」という思い込みは禁物で、特定外来生物法と鳥獣保護管理法の両方が関係することを覚えておきましょう。

被害が出たときは、自治体や専門業者への相談が、法的なリスクを避けながら対処するための第一歩です。