アライグマとハクビシンは、顔や尾、足跡に違いがあります。ただし、暗い場所で見た姿や一つの痕跡だけでは判断を誤ることもあるため、複数の特徴を組み合わせて候補を絞ることが大切です。
庭や屋根裏で見つけたら、近づいたり追い詰めたりせず、安全な場所から写真、日時、場所、被害の様子を記録します。フンや足跡も片づける前に位置が分かる写真を残すと、自治体へ状況を伝えやすくなります。
アライグマだけが特定外来生物ですが、ハクビシンも自由に捕獲できるわけではありません。わなを置く前、捕獲した個体を動かす前に、居住地の自治体へ確認してください。
アライグマとハクビシンは顔・尾・足跡で見分ける
まず顔の模様と尾を比べます。全身が見えないときは、足跡や体つきも合わせて確認します。どちらも夜間に住宅周辺へ現れることがあるため、出た時間や場所だけでは決められません。
| 確認する場所 | アライグマ | ハクビシン |
|---|---|---|
| 顔 | 目の周りが黒い | 額から鼻に白い筋 |
| 尾 | 太めで縞模様 | 細長く、縞は目立たない |
| 体つき | 胴が太く、ずんぐり | 胴と尾が細長い |
| 足跡 | 長い5本指が手形状 | 5本指で、指が離れて見えやすい |
泥の深さや歩き方によって、足跡の形は変わります。顔が写っていない写真や足跡だけで断定せず、尾や体つき、侵入場所なども一緒に記録しましょう。

屋根裏から音がしても、確認のために狭い場所へ入り込むのは避けます。外から安全に見える範囲で、軒下、通気口、屋根のすき間付近に足跡や毛、汚れがないかを確認する程度にとどめてください。
アライグマだけが特定外来生物|法律上の扱いを比較
法律上の大きな違いは、特定外来生物の指定です。2026年8月の確認時点で、アライグマは特定外来生物、ハクビシンは特定外来生物ではありません。
アライグマは飼養・保管・運搬・放出などが原則禁止
特定外来生物の生きた個体は、飼育、保管、運搬などが原則として禁止されています。野外へ放すことや、許可を持たない人へ譲ることも規制の対象です。
野外でアライグマを捕まえて自宅へ持ち帰る行為は「運搬」に当たります。かわいそうだから飼う、知人へ渡す、離れた山へ逃がすといった対応を、自己判断で行ってはいけません。
ハクビシンも許可なく捕獲してよいわけではない
ハクビシンは特定外来生物ではありませんが、野生鳥獣の捕獲には鳥獣保護管理法が関係します。生活環境被害を理由に捕獲する場合でも、原則として自治体の許可や制度確認が必要です。
アライグマの捕獲も、自治体が外来生物法に基づく防除として行う場合と、鳥獣保護管理法に基づく許可で行う場合があります。住民が参加できる条件や捕獲器の貸出、捕獲後の対応は地域によって異なります。
捕獲する前に避けたい行動
動物の種類がどちらであっても、必要な許可や捕獲後の連絡先が分からないまま、わなを置かないでください。先に自治体の環境・鳥獣・農政などの担当窓口を確認します。
- 許可や対象動物を確認しないまま、箱わななどを設置する
- 屋根裏や物陰へ入り、動物へ近づく、触る、追い詰める
- 捕まえたアライグマを自宅へ持ち帰る、飼う、他人へ渡す
- 捕獲した個体を別の場所へ運ぶ、自己判断で野外へ放す
すでにわなへ動物が入っている場合は、扉を開けたり、わなごと動かしたりせず、設置者と自治体へ連絡します。動物の種類、許可の内容、地域の計画によって取扱いが変わるためです。
見つけたときは記録→自治体確認の順で動く
見分けに自信がなくても、次の行動は決められます。接近せず、写真や日時を記録して自治体へ伝えると、必要な許可や利用できる制度、捕獲後の連絡先を確認できます。
安全な場所から、姿、日時、場所、足跡やフンの位置、侵入口らしい場所、被害の様子を写真とメモで残します。
環境、鳥獣、農政などの窓口に、動物の候補と被害場所を伝えます。捕獲許可、自治体事業、捕獲器貸出の有無、捕獲後の連絡先を確認します。
自治体が作業を行わない場合は、必要な許可や地域の防除制度に沿えるか、捕獲後の取扱い、侵入口封鎖、清掃の範囲を複数社へ確認します。
- 見た日時、場所、頭数、姿が分かる写真
- 足跡、フン、毛、汚れを見つけた位置
- 屋根裏、庭、畑などの被害場所と内容
- 侵入口らしいすき間と、音や臭いに気づいた時間帯

賃貸住宅では、建物へ手を加える前に管理会社や大家へ連絡します。自治体に写真を送れる場合もありますが、受付方法は地域ごとに違うため、公式サイトや電話で確認してください。
アライグマ・ハクビシンで迷いやすい疑問
足跡だけでアライグマかハクビシンか判断できますか?
判断点を先に確認します。足跡だけでの断定は避けましょう。どちらも5本指で、地面の状態によって形が変わります。顔や尾、体つき、場所、写真を合わせて自治体や対応事業者へ伝えてください。
捕まえた個体を別の場所へ移してもよいですか?
自己判断では動かさず、設置者と自治体へ連絡してください。特に生きたアライグマの持ち帰りや運搬、野外への放出は、外来生物法の規制に関わります。
迷ったら触らず記録し、自治体の案内を確認する
アライグマは目の周りの黒い模様と縞のある尾、ハクビシンは顔の白い筋と細長い尾が主な違いです。足跡を含めた複数の特徴で候補を絞り、分からないときは無理に近づかないでください。
法律上はアライグマだけが特定外来生物ですが、どちらも自己判断の捕獲は避ける必要があります。記録を残して居住地の自治体へ確認することを、最初の行動にしましょう。

