ネズミは電気コードをかじり、被覆を傷つけることがあります。傷んだ部分で短絡や発熱が起これば、火災につながるおそれがあります。電気が使えていても、壁内や天井裏の配線まで無傷とは判断できません。
煙・火花・炎、焦げ跡があるときは、原因を探しに近づかず、その場を離れて119番通報を優先してください。見えるコードに裂けや銅線の露出があれば、使い続けず電気工事業者へ相談します。
音やフンだけで電気異常がない場合は、配線に触れず、床や地面から見える範囲で場所・日時・写真を記録します。電気の安全確認、ネズミの活動確認、追い出し後の侵入口封鎖という順で進めましょう。
ネズミの配線被害に気づいた日の確認順
最初に見るのはネズミの種類ではなく、煙・火花・炎があるかです。危険度の高い状態から順に、次の4段階で確認します。
- 煙・火花・炎、焦げ跡があれば近づかず退避し、119番通報を優先する
- 焦げ臭、異常な熱、照明のちらつき、反復するブレーカー作動の有無を安全な場所から見る
- フン、かじりカス、足音、見えるコードの傷を、触れずに写真と日時で記録する
- 火災状況は119番、電気異常は電気工事業者、ネズミ痕跡は害獣駆除事業者へ伝える
煙や火花がある場所では、電源を切るために無理に戻らないでください。安全に操作できるか判断できない場合も、避難を優先し、119番通報時に電気設備の異常を伝えます。
- 煙・火花・炎が出ている場所へ、原因確認のために戻る
- 焦げ臭や異常な熱があるコード・コンセント・家電を使い続ける
- 原因が分からないまま、落ちたブレーカーを何度も戻す
- 配線の傷を探すため、天井裏へ入ったり分電盤を開けたりする
火災を疑うサインがなければ、どの部屋で、いつ、何が起きたかを記録します。においの場所、作動したブレーカー、使えないコンセント、ネズミの痕跡を分けると相談しやすくなります。

ネズミが配線をかじると火災につながる仕組み
被覆の傷から短絡・発熱が起こる
ネズミは食品だけでなく、家具や電気コードをかじることがあります。静岡市も、ネズミが電気コードをかじり、火災の原因になることがあると注意を促しています。
コードの外側にある被覆が破れると、内部の導体が触れ合ったり、周囲の金属に接触したりして短絡するおそれがあります。発生した熱や火花が周囲へ影響すれば、火災につながる可能性があります。
見えるコードに裂け、へこみ、焦げ跡、銅線の露出があれば、そのコードは使用を中止します。ネズミ由来か分からなくても、損傷したまま使わない判断は同じです。
ブレーカーが落ちなくても配線損傷は否定できない
安全ブレーカーは、配線の短絡や電気の使い過ぎなどを検知すると回路を遮断します。漏電遮断器は、電気が本来の回路から漏れたときに遮断する装置です。
被覆に傷があっても、短絡や漏電などの作動条件へまだ達していない段階はあり得ます。そのため、ブレーカーが落ちていないことは、配線が無傷という証明にはなりません。
反対に、ブレーカーが落ちた原因もネズミだけとは限りません。家電の故障や電気の使い過ぎなども考えられるため、痕跡だけで原因を決めず、発生した部屋や使用中の機器を電気工事業者へ伝えます。
自分で確認できるサインと触ってはいけない場所
自分でできるのは、床や地面から見える範囲の記録までです。高い場所や狭い天井裏へ入らず、次の情報を配線に触れずに確認します。
- 見えるコードのかじり跡、裂け、へこみ、焦げ跡、銅線の露出
- 焦げ臭を感じた部屋、場所、時刻、近くで使っていた家電
- 照明のちらつき、使えないコンセント、突然止まった家電
- 作動したブレーカーの位置と時刻(手で戻さず、見える表示だけを記録)
- フン、かじりカス、足跡、こすれ跡、音がした場所と時間帯
焦げ臭や照明の異常は、ネズミ以外の電気トラブルでも起こり得ます。写真に写らないにおいや音も、場所と時刻をメモしておくと、点検範囲を絞る材料になります。
- 露出した銅線、焦げたコード、熱を持つコンセントへ触れる
- 分電盤のカバーを外し、内部のフンや配線を確認する
- 傷口へテープを巻く、配線をつなぐなどの自己補修後に通電する
- 安定しない脚立を使い、天井裏や高所の配線へ近づく
屋内配線や分電盤の工事には、電気工事士等の資格が必要な作業があります。損傷箇所の診断、配線の交換、分電盤内部の作業は、電気工事業者へ任せてください。
電気工事業者と害獣駆除事業者はどちらを先に呼ぶか
どちらか一方を選んで終わりではありません。電気工事業者は配線・分電盤の安全確認と補修、害獣駆除事業者は活動範囲・侵入口の調査と追い出し・捕獲を担当します。
焦げ臭や電気異常があれば電気安全を先にする
煙・火花・炎・焦げ跡があれば退避して119番通報を優先します。火災状況ではなくても、焦げ臭、損傷コード、反復するブレーカー作動、照明のちらつきがあれば、電気工事業者へ先に相談します。
連絡時は、症状だけでなく、ネズミのフンや足音があることも伝えてください。配線の点検範囲を決めやすいよう、次の情報をそろえます。
- 異常が起きた部屋・設備と、最初に気づいた日時・発生回数
- 焦げ臭、熱、煙、火花、照明のちらつき、使えないコンセントの有無
- 作動したブレーカー、直前に使った機器、安全な場所から撮った写真
音やフンだけなら害獣の活動範囲から確認する
電気の異常がなく、足音・フン・かじりカスだけがある場合は、害獣駆除事業者へ活動場所と侵入口候補の調査を相談します。音だけでネズミの種類や配線被害を決めつけないことが大切です。
調査中に損傷コード、焦げ跡、電気設備付近の痕跡が見つかったら、電気工事業者の点検も加えます。駆除後も傷んだ配線は元に戻らないため、害獣対策と電気点検の両方を終える必要があります。
駆除だけで終わらせないための再発防止順
配線を直してもネズミの出入りが続けば、別の場所がかじられるおそれがあります。追い出しを確認してから侵入口を塞ぐことが大切です。個体が残った状態で完全に塞ぐと、建物内へ閉じ込める可能性があります。
- 電気異常のある設備を使わず、電気工事業者に緊急点検・修理の要否を確認する
- ネズミの活動場所、通り道、侵入口候補を調べ、追い出し・捕獲を進める
- 活動がなくなったことを確認してから、侵入口を金属網など適した材料で塞ぐ
- 損傷配線の修理と再通電の確認を終え、点検箇所・施工箇所・写真を保管する
電気異常がある場合は、追い出しが終わるのを待たずに使用を止め、電気工事業者へ相談します。害獣対策後に残りの配線と封鎖箇所まで確認すれば、対応漏れを減らせます。
侵入口の材料や施工方法は、穴の位置や建物の構造で変わります。高所、外壁内、配線・配管の近くは無理にDIYせず、調査結果をもとに施工範囲を決めてください。
ネズミの痕跡と電気異常を分けて安全確認から進める
ネズミの配線かじりは、短絡や火災の原因になることがあります。煙・火花・炎・焦げ跡があれば近づかず退避して119番、焦げ臭や電気異常があれば使用を続けず電気工事業者へ相談します。
音やフンだけなら、安全な場所から写真・日時・部屋を記録し、害獣駆除事業者へ活動範囲を確認してもらいます。追い出し後の侵入口封鎖と、損傷配線の修理が両方終わったかを確認してください。
相談前に、におい、照明、コンセント、ブレーカー、ネズミ痕跡を一つのメモへまとめましょう。原因を自分で確かめに行くより、安全な記録を次の担当者へ渡すことが確実な一歩です。

