そのコウモリ対策、逆効果かも?NGな追い出し時期と「封鎖の落とし穴」徹底解説!

屋根裏から聞こえる羽音、外壁についた黒い染み。コウモリの存在に気づいたとき、多くの人が「とにかく早く追い出して、隙間を全部塞いでしまおう」と思いがちです。

でも、その判断が逆効果になっているケースは少なくありません。

追い出す時期を誤れば衛生被害がさらに悪化し、封鎖の順番をミスすれば再侵入が繰り返される。そんなやってしまいがちな失敗を防ぐために、コウモリ対策でNGな時期と封鎖の注意点を整理します。

コウモリを「捕まえて駆除」は法律違反になる可能性がある

まず知っておきたいのが、コウモリは法律で守られた野生動物だということです。

鳥獣保護管理法のもとでは、コウモリを無許可で捕獲したり、意図的に死なせるような行為は原則として禁止されており、違反した場合は罰則の対象になることもあります。

「害獣なんだから処分してしまえば早い」は大きな誤解です。

一方で、コウモリを追い出す行為や侵入口を物理的に封鎖する作業は、多くの場合は許可が不要とされています。ただし、やり方と時期を間違えると新たなトラブルにつながるため、正しい手順を知っておくことが大切です。

追い出し・封鎖に「適した時期」と「NGな時期」がある

コウモリ対策を行うのに比較的よいとされる時期は、春(4〜6月ごろ)と秋(9〜10月ごろ)です。専門業者の間でも、この2つのシーズンを推奨する声が多くあります。

繁殖期や冬眠期を外れたこの時期は、コウモリの動きが活発で追い出し作業の効果が出やすいとされています。ただし、地域や年ごとの気温差によって時期がずれることもあるため、あくまで目安として捉えてください。

夏(6月下旬〜8月上旬)の封鎖は特に危険

「コウモリがよく出る夏のうちに対策を」と考える人は多いですが、この時期はコウモリの子育て期にあたります。屋根裏には、まだ飛べない幼獣がいる可能性が高い時期です。

この状態で封鎖してしまうと、幼獣だけが屋根裏に取り残されます。

自力で外に出られない幼獣はやがて死亡し、死骸の腐敗が悪臭を発生させます。それだけでなく、ダニや害虫の発生源にもなるため、対策をした結果として衛生環境がさらに悪化するという深刻な事態を招きます。

専門業者によると、夏の施工はこのリスクが特に高く、安易な自力対応は避けるべきとされています。

「見つけたらすぐ塞ぐ」が最悪の連鎖を生む

隙間を見つけたら即座に塞ぎたくなるのは自然な反応です。ですが、コウモリがまだ屋根裏にいる状態での封鎖は、最もやってはいけない行為のひとつです。

内部に残った個体は、他の細かい隙間を通って室内側へ出てくることがあります。外に逃げ場を失ったコウモリが室内を飛び回ったり、見えない場所で死骸になったりすることで、問題は対策前よりも深刻になります。

また、「忌避スプレーをまいたから大丈夫」と思い込んで封鎖まで至らないケースも要注意です。忌避剤の効果は一時的なものとされており、侵入口を物理的に塞がない限りコウモリは戻ってきます。追い出しと封鎖は、セットで行って初めて意味を持ちます。

正しい順番は「全員が出た後に塞ぐ」が大前提

専門業者が採用している基本的な施工の流れは、安全確認をしてからコウモリを追い出し、全個体が出たのを確認した後に隙間を封鎖し、最後に清掃・消毒を行うというものです。

特に「封鎖は必ずコウモリが出た後に行う」という点は絶対に外せません。

封鎖では、1cm以上の隙間が対象になります。専門業者によると、11mm以下の網目のステンレス金網や耐候性のあるシーリング材(パテ)で物理的に塞ぐことが基本とされています。

一部の隙間だけを塞いで残りを放置すると、コウモリは別の入口から再侵入してきます。建物全体を対象に、漏れなく封鎖することが再侵入を防ぐ条件です。

なお、屋根上や高所での作業は転落リスクが伴います。自力でできる範囲を超えていると感じたら、無理をせず専門業者に依頼するのが安全です。

まとめ:時期と順番を間違えると、コウモリ対策は「逆効果」になる

コウモリ対策で特にやってはいけないのは、「子育て期(夏)に封鎖する」ことと「中にいる状態で隙間を塞ぐ」ことの2点です。この2つのミスが、悪臭・衛生被害・再侵入という連鎖を引き起こします。

追い出しに適した時期の目安は春(4〜6月ごろ)と秋(9〜10月ごろ)で、封鎖は必ず全個体が出たのを確認してから行うのが原則です。

被害に気づいたのが夏であれば、安易に動かず、まず専門業者や自治体への相談を検討してください。正しい時期と順番を守るだけで、コウモリ対策の結果は大きく変わります。