窓枠に小さな羽虫がいるのを見つけたとき、「ただの虫かな」と思いがちですが、それが「羽アリ」だった場合、放置すると建物に深刻な被害をもたらす可能性があります。
特に注意が必要なのはシロアリの羽アリです。家の柱や土台を食べ進み、気づいたときには耐震性が低下していることも。一方で、クロアリの羽アリなら緊急性は低めです。
この記事では、窓枠の羽虫が「今すぐ点検が必要なケース」なのか「様子を見てもよいケース」なのかを、具体的なチェックポイントとともに整理します。
もくじ
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まず確認!その羽虫は「シロアリ」か「クロアリ」か
窓枠で見つけた羽虫が危険かどうかは、シロアリかクロアリかで大きく変わります。外見で判別できるポイントは以下の3つです。
| 特徴 | シロアリの羽アリ | クロアリの羽アリ |
|---|---|---|
| 触角 | 数珠状(まっすぐ) | くの字に曲がる |
| 胴体 | くびれなし(寸胴) | くびれあり(細い) |
| 翅の長さ | 前後ほぼ同じ長さ | 前の翅が長い |
シロアリの羽アリは、体が寸胴で触角がまっすぐなのが特徴です。翅も前後でほぼ同じ長さに揃っています。
クロアリの羽アリは、胴体に明確なくびれがあり、触角が「く」の字に曲がっています。翅は前が長く後ろが短い形です。
ただし、小型の種類だと肉眼での判別が難しいこともあります。判断に迷ったら写真を撮って専門業者に相談するのが確実です。
緊急度を判断する5つのチェックポイント
シロアリの羽アリだった場合、以下の5つのポイントで緊急度を判断できます。
1. 発生場所はどこか
窓枠などの室内木部から出ている場合は要注意です。建物内部に巣がある可能性が高く、すでに被害が進行しているかもしれません。
一方、窓の外から飛んできただけなら、緊急性は下がります。ただし、毎年同じ時期・同じ場所で見かけるなら、近くに巣がある可能性があります。
2. 発生数はどのくらいか
数匹なら様子見でもよいケースもありますが、大量に発生している場合は成熟したコロニーが近くにあるサインです。
羽アリは繁殖のために群飛する成虫で、ヤマトシロアリは春の昼間、イエシロアリは初夏の夕方に大量発生する傾向があります。
3. 被害のサインはあるか
窓枠や柱を軽く叩いて空洞音がしないか、床が沈む感覚がないかを確認してください。
蟻道(ぎどう)と呼ばれる土でできたトンネル状の道が基礎や壁にあれば、シロアリが活動している証拠です。
4. 築年数と防除歴
一般的に、築10年未満の被害率は約5%ですが、築20〜30年になると約20%まで上昇するというデータがあります。
新築時や過去にシロアリ防除工事をしている場合は保証期間内の可能性もあるため、施工会社に確認しましょう。多くの防除工事は5年保証がついています。
5. 継続性があるか
毎年同じ時期に同じ場所で羽アリを見かけるなら、近くに定着したコロニーがある可能性が高いです。
一度だけの発生なら屋外からの迷い込みの可能性もありますが、継続的な発生は見逃せません。
こんな状況は今すぐ専門家へ
以下のいずれかに当てはまる場合は、できるだけ早く専門業者に相談してください。
- 窓枠や柱など室内木部から羽アリが出ている
- 大量発生している
- 床が沈む、建具の動きが悪いなどの症状がある
- 蟻道を見つけた
- 毎年同じ場所で発生している
シロアリ被害は、柱や土台といった建物の重要部分を内側から食べ進むため、外からは気づきにくいのが特徴です。羽アリの発生は、すでに成熟したコロニーが存在しているサインともいえます。
専門業者に相談する際は、以下の情報を整理しておくとスムーズです。
- 発生場所(窓枠、床下など)
- 発生時期と時間帯
- おおよその数
- 可能なら羽アリの写真
- 築年数と構造(木造・鉄筋など)
- 過去の防除工事の有無
信頼できる業者を選ぶには、日本しろあり対策協会への加盟や、しろあり防除施工士などの有資格者が在籍しているかを確認するとよいでしょう。
まとめ:羽アリが消えても安心しないで
窓枠の羽虫がシロアリの羽アリだった場合、発生場所・数・被害サイン・築年数・継続性で緊急度を判断できます。
「羽アリがいなくなったから大丈夫」と安心するのは危険です。群飛は短時間で終わりますが、背後には成熟したコロニーが存在している可能性があります。
市販の殺虫剤で表面的に駆除しても、巣を根絶することはできません。判断に迷ったら、自己判断で放置せず、専門業者に相談することをおすすめします。
建物の安全を守るためにも、窓枠の羽虫には注意深く対応しましょう。

