床下からただよう不快な臭い。「カビ臭いからシロアリかも」と心配する方は多いですが、実は床下の異臭には複数の原因が絡み合っています。
湿気によるカビはもちろん、ゴキブリやダニなどの害虫、水漏れ、さらにはネズミの死骸まで…。これらが複合的に作用して悪臭を生み出しているケースは珍しくありません。
この記事では、床下のカビ臭と虫の関係を整理し、どこから手をつけるべきか、点検の優先順位を解説します。
もくじ
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床下のカビ臭、本当の原因は?
床下の異臭は、大きく分けて4つの原因が考えられます。
湿気とカビが最も多い原因です。一般的に湿度60%以上でカビが発生しやすくなり、80%を超えると活発化します。気温20〜35℃の環境では、カビの増殖スピードがさらに加速します。
害虫由来の臭いも見逃せません。シロアリだけでなく、ゴキブリ、ムカデ、ダニなどのフンや死骸、分泌物が腐敗臭や刺激臭を発します。これらの害虫は湿気と有機物が豊富な環境を好むため、カビが発生している床下に集まりやすいのです。
給排水管のトラブルも要注意です。水漏れや封水切れにより、下水臭や腐敗臭が発生します。排水管の詰まりや逆流があると、床下が常に湿った状態になり、木材の腐朽やカビの増殖が連鎖的に進みます。
ネズミなどの害獣が侵入している場合、フン尿や死骸が強い腐敗臭やアンモニア臭を放ちます。カビ臭とは質が異なるため、臭いのタイプで原因をある程度絞り込めます。
湿気・カビ・虫の悪循環
床下で起きているのは、単独の問題ではありません。湿気とカビと虫は、互いに呼び合う関係にあります。
高湿度の環境でカビが繁殖すると、そのカビや腐敗した有機物が害虫の餌となります。湿った木材はシロアリが好み、ダニやゴキブリも湿気の多い場所に集まります。
そして害虫が増えると、その死骸や排泄物がさらに悪臭とアレルゲンを増加させます。メーカーや専門業者によると、ダニやゴキブリ由来のアレルゲンは喘息やアレルギーの原因になることが報告されています。
つまり、カビ臭を放置すると虫が増え、虫が増えると臭いと健康リスクが悪化する…この負のサイクルが床下で進行しているのです。
自分でできる床下チェック
専門業者に依頼する前に、まず自分でできる確認をしてみましょう。
室内からの兆候
- 床がきしむ、沈む感覚がある
- カビ臭や下水臭が室内に上がってくる
- 羽アリや虫の死骸を見かける
- 水まわりの床や壁に黒ずみがある
点検口からの目視
可能であれば、点検口から床下を覗いてみます。ただし、安全確保が最優先です。無理な立ち入りや暗所での作業は避けてください。
チェックポイント
- 木材に黒ずみや白いカビの菌糸がある
- 蟻道(シロアリが作る土のトンネル)が見える
- 虫の死骸やフンが散乱している
- 水たまりや配管周辺の濡れがある
これらの兆候が複数見られる場合、早めの専門調査が必要です。
対策の優先順位と注意点
床下の異臭・虫問題には、原因に応じた対策の順序があります。
1. 原因の特定が最優先
まず湿気源を突き止めます。水漏れや排水不良があるなら、それを修理しない限り他の対策は一時しのぎになります。
専門業者の調査では、湿度測定や打診、写真記録などを通じて被害範囲を把握できます。無料点検を提供する業者もありますが、契約前提の場合もあるため、複数社に相談して見積内容を比較することが推奨されます。
2. 湿気対策と換気の確保
床下の換気を改善し、湿度を下げることが根本対策です。換気扇の設置や調湿材の使用は効果的ですが、電気代や設置費用が発生します。
一般的に床下換気扇の設置費用は数万円から、床下全体の防湿施工になると数十万円規模になることもあります。住宅の規模や被害状況によって費用は大きく変動するため、事前に詳細な見積を取ることが重要です。
3. 防カビ・害虫駆除は併行して
薬剤による防カビ処理や害虫駆除は有効ですが、湿気源対策と併用しなければ再発します。
シロアリ防除にはバリア工法やベイト工法がありますが、シロアリ駆除だけでは他の害虫やカビは解決しません。総合的な床下環境改善が必要です。
自己流対策のリスク
市販の燻煙剤を過度に使用したり、無防備に床下へ立ち入ったりすると、健康被害や構造への二次被害を招く可能性があります。配管を誤って操作すると漏水が悪化することもあるため、専門的な判断が必要な作業は業者に任せましょう。
まとめ:早期発見と適切な対策で悪循環を断つ
床下のカビ臭は、シロアリだけの問題ではありません。湿気、カビ、複数の害虫、配管トラブルが絡み合って悪臭と健康リスクを生み出しています。
放置すると木材の腐朽が進み、アレルギーや喘息のリスクも高まります。しかし、原因を正しく特定し、湿気対策を優先すれば、悪循環を断ち切ることができます。
まずは室内の兆候と点検口からの目視で状況を把握し、必要に応じて専門業者の調査を検討してください。説明が透明で、見積明細や保証内容が明確な業者を選ぶことが、安心につながります。
床下の問題は目に見えにくいからこそ、早めの対応が大切です。

