家の中にムカデが入ってくると、夜中に遭遇してパニックになったり、咬まれて激痛を経験したりと、誰もが避けたい事態です。しかし、室内で見つけたムカデを駆除しても、また新たな個体が侵入してくるのが現実です。
なぜなら、ムカデの発生源は家の外にあるからです。一般的に、ムカデは屋外の湿った暗所や隙間を主な生息場所としており、敷地内の環境を改善しない限り、侵入は止まりません。
この記事では、家の周りに焦点を当てた徹底的なムカデ対策を解説します。外周の湿気・隠れ家・餌環境を潰せば、再発しない環境が作れます。
もくじ
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ムカデが集まる「敷地内3大リスク」とは
ムカデが敷地内に住み着く条件は、大きく3つに分けられます。
1. 湿気がこもる場所
落ち葉が積もった場所、雑草が生い茂った庭、排水が悪く水たまりができやすいエリアなど、湿度の高い環境はムカデにとって快適な生息地です。
2. 身を隠せる隙間や物陰
石垣の隙間、基礎のひび割れ、朽ちた木材、地面に直置きされた薪やブロック、室外機の下、ウッドデッキの下部などは、ムカデが潜む典型的な場所です。一見整った外構でも、構造的な隙間が残っていれば潜伏場所になります。
3. 餌となる小昆虫の存在
ムカデは肉食性で、ゴキブリや小型の虫を餌とします。敷地内に餌となる昆虫が多いほど、ムカデも寄ってきやすくなります。
メーカーによると、これら3要素が揃った環境では、ムカデの発生リスクが格段に高まるとされています。まずはこの3つの条件を減らすことが、対策の第一歩です。
物理的に遮断する「外周の改造術」
ムカデ対策で最も効果的なのは、物理的に侵入させない環境を作ることです。薬剤だけに頼るのではなく、家の周りの構造そのものを見直すことで、長期的な効果が期待できます。
隠れ家をゼロにする清掃と撤去
まず取り組むべきは、落ち葉・雑草・剪定枝・不要な廃材の除去です。これらはムカデの潜伏場所となるため、定期的な清掃が欠かせません。特に梅雨前から初夏にかけては、ムカデの活動が活発化する時期なので、この時期の清掃は重要です。
資材は「浮かせて」「離す」
薪やブロック、植木鉢などを地面に直置きしている場合は要注意です。専門業者によると、これらを地面から浮かせ、家屋から離して配置することで、ムカデが家に近づくリスクを減らせます。台や棚を使って保管し、できれば建物から1メートル以上離すのが理想的です。
基礎の補修と排水改善
基礎にひび割れがあれば、そこがムカデの侵入経路になります。小さな亀裂でも見逃さず、専用の補修材で埋めましょう。また、雨水が溜まりやすい場所は土を盛るか排水路を作るなど、水はけを良くする工夫も有効です。
砂利帯で物理バリアを作る
建物の外周に幅30〜60cm程度の砂利帯を設置する方法も、海外のDIYガイドで推奨されています。砂利の下に防草シートを敷けば、雑草も生えにくく、ムカデが好む湿った隠れ家を物理的に減らせるというわけです。景観や施工条件を考慮しつつ、検討する価値はあります。
隙間を徹底的に塞ぐ
サッシの隙間、ドアの下部、通風口、配管が壁を貫通している箇所などは、ムカデの主要な侵入経路です。隙間テープやシーリング材、金網などを使って、可能な限り封鎖することが重要です。ただし、通気機能を損なわないよう注意しながら施工しましょう。
薬剤散布で侵入を完全ブロック
物理的な対策と併用したいのが、薬剤による外周処理です。室内でスプレーを使うよりも、家の周りに薬剤を散布して侵入を防ぐ方が根本的な解決になります。
外周帯状散布が基本
建物の外周に沿って、幅1〜3メートル程度の帯状に薬剤を散布する方法が一般的です。粉剤、粒剤、液剤のいずれかを選び、製品ラベルに記載された濃度・使用場所・対象害虫を厳守してください。特に基礎周り、室外機の下、ウッドデッキの下など、ムカデが通りそうなルートに重点的に散布します。
毒餌と忌避剤の使い分け
殺虫効果を狙うなら毒餌を潜伏場所に設置し、近づかせたくない場所には忌避剤を使う、といった使い分けも有効です。ただし、子どもやペットがいる家庭では、誤食防止のため配置場所に細心の注意が必要です。
天然成分の限界を知る
エッセンシャルオイルなどの天然成分を使った忌避方法は、DIY情報で紹介されることがありますが、科学的根拠は限定的です。刺激性や安全性への配慮も必要なため、過度な期待は禁物です。
屋内処理は応急対応
室内用スプレーは、すでに侵入した個体への応急対応として有効ですが、根本対策にはなりません。業界団体の見解でも、外部発生源への対策が最優先とされています。
薬剤使用時の安全配慮
薬剤を扱う際は、必ず手袋やマスクなどの防護具を着用し、製品ラベルの指示を守ってください。濃度や使用場所を誤ると、健康被害のリスクがあります。家庭菜園やペットがいる環境では、特に慎重な取り扱いが求められます。
DIYで限界を感じたら業者依頼も選択肢
自分で対策を行っても効果が不十分な場合、専門業者に依頼する方法もあります。業者は発生源の調査から敷地全体への残留噴霧、粒剤散布、毒餌設置まで、広範囲かつ高所を含めた施工が可能です。費用は建物規模や敷地条件によって変動しますが、定期管理や保証が付く場合もあります。
DIYは低コストで手軽に始められる一方、継続性や施工範囲に限界があります。敷地が広い、高所作業が必要、すでに大量発生しているといった場合は、業者への相談を検討しましょう。
まとめ:家の外を制すればムカデは制せる
ムカデ対策の9割は、家の外にあります。敷地内の湿気・隠れ家・餌環境を徹底的に改善し、物理バリアと薬剤散布を組み合わせることで、侵入リスクを大幅に減らせます。
室内で見つけたムカデを退治するだけでは、いたちごっこは終わりません。今すぐ外周に目を向け、発生源そのものを断つ対策を始めましょう。定期的なメンテナンスを続ければ、ムカデに悩まされない快適な住環境が手に入ります。

