シロアリ駆除の「5年保証」があっても、5年間被害が起きないと約束されるわけではありません。保証期間中に再発した場合、一定の条件で無償再施工する内容が中心のことがあります。
契約前は年数より先に、保証書・見積書・作業範囲・免責条件の4点を並べます。施工箇所、対象シロアリ、定期点検、修繕費の扱いが書面にあるか確認してください。
再発時に修繕費まで出るか、漏水やリフォーム後も有効かは契約によって異なります。説明を急かされる、書面が曖昧、無料範囲を示さない場合は、その場で契約せず持ち帰るのが安全です。
シロアリ駆除の5年保証で最初に見る4点
「保証あり」という見積書だけでは、再発時の負担までは分かりません。保証書と見積書を手元に置き、作業範囲と免責条件がどう書かれているかを照らし合わせます。
- 保証書:保証期間、保証主体、連絡先、対象シロアリを確認する
- 見積書:保証料、点検費、再施工時に有料となる作業を確認する
- 作業範囲:建物全体か施工箇所だけか、図面や写真で確認する
- 免責条件:点検、増改築、漏水、先行修繕の扱いを確認する
業者へ質問した内容は、メールや見積書の備考欄へ残してもらいます。「担当者が言った」だけで終わらせず、保証書の文言と照合できる形にすることが大切です。

「5年保証」は被害ゼロではなく再施工条件の約束
まず押さえたいのは、5年間の被害ゼロを約束する保証ではないという点です。
5年とされる理由
公益社団法人日本しろあり対策協会のQ&Aは、薬剤の有効期限を5年と説明しています。ただし、5年を過ぎた直後に被害が出るという意味ではありません。
薬剤や工法、建物の状態、保証の設計は契約ごとに異なります。5年という数字を、すべての工法で効果が同じ期間続くという約束に読み替えないでください。
再施工保証と修復費用補償は別物
保証期間中にシロアリが確認されたとき、発生箇所を再処理する約束と、傷んだ建物を直す費用の補償は別です。契約前は同じ欄で比べず、分けて確認します。
| 確認項目 | 無償再施工 | 修復費用補償 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 再発箇所の防除処理 | 新たな建物損傷の修復 |
| 費用 | 条件内なら施工費無料 | 上限・査定・免責あり |
| 契約前の確認 | 範囲・回数・調査費 | 上限・対象損傷・連絡順 |
すべての業者がこの2つを提供しているわけではなく、施工保証のみで修理費用保証がないケースもあります。上限額だけでなく、既存被害が対象か、誰が査定するかも確認しましょう。
保証が使えない・狭くなる条件を確認する
施工範囲と対象シロアリを分ける
「施工した箇所のみ」が対象という業者と、「建物全体」を保証対象とする業者では、再発時の対応が大きく変わります。部分施工では保証が付かない場合もあります。
保証書によっては、シロアリの種類や施工方法ごとに保証期間や適用の有無が分かれます。「対象となるシロアリ」の欄を空白のまま契約しないでください。
なお、見積書に「侵入口封鎖」があっても、薬剤処理やベイト設置などのシロアリ防除施工範囲と同じとは限りません。封鎖箇所と防除施工箇所は別欄で確認します。
点検・増改築・漏水・先行修繕を確認する
保証書によって条件は異なります。次の項目が自分の保証書に書かれているか、一つずつ確認してください。
- 定期点検の回数、費用、受けなかった場合の扱いが書かれている
- 増改築や水回り工事の前に施工業者へ連絡する条件がある
- 雨漏り・漏水・既存被害が補償対象から外れる場合がある
- 連絡前に修繕すると、調査や査定ができず対象外になる場合がある
増改築や水回りのリフォームを予定している方は、工事前に施工業者へ確認しましょう。保証が続く条件と追加施工の費用も書面で残します。
シロアリが再発したときの連絡順
シロアリらしい虫や蟻道を見つけても、すぐに壊したり修繕したりすると、再発箇所や新しい被害の確認が難しくなります。先に記録と契約書類をそろえます。
- 場所と状態を記録する:発見日、部屋、蟻道や羽アリの様子を写真・動画に残す
- 保証書と作業報告書を確認する:保証期間、施工範囲、連絡先、免責条件を開く
- 修繕前に保証窓口へ連絡する:調査日、保証適用、無料範囲、自己負担を文書で確認する
保証外と言われたときは、該当する保証条項と理由を示してもらいます。施工業者と話がまとまらない場合は、契約書・写真・やり取りの記録をそろえて消費生活センターへ相談します。
訪問業者と契約した場合、国民生活センターは、訪問販売なら法定書面を受け取った日を1日目として8日以内はクーリング・オフできると案内しています。契約形態で扱いが変わるため、書面を手元に置いて188へ相談してください。
5年経過後は点検結果で再施工を判断
日本しろあり対策協会は、薬剤の有効期限を5年とし、確実な防除には再施工を勧めています。一方で、5年を過ぎた直後に被害が出るという説明ではありません。
5年経過だけで再施工を即決しないことが大切です。再施工の提案を受けたら、次の内容を点検結果と見積書で確認します。
- 蟻道、食害、羽アリなど新しい兆候が確認されたか
- 前回の施工範囲と、今回再施工する範囲はどこか
- 使用する薬剤・工法と、その選定理由は何か
- 再施工後の保証期間、点検、免責条件はどう変わるか
点検写真や測定結果を示さず、不安をあおって当日の契約を求める場合は持ち帰ります。必要性と範囲を説明できる別のシロアリ防除業者へ、同じ条件で見積もりを依頼する方法もあります。
シロアリ5年保証の契約でよくある疑問
5年保証ならシロアリ被害の修理費も無料ですか?
判断点を先に確認します。無料再施工だけの保証では、木材や内装の修繕費は対象外になり得ます。修復費用補償の有無、上限、対象損傷、査定者、修繕前連絡を保証書で確認してください。
定期点検を受けないと保証は失効しますか?
点検の回数や未受診時の扱いは契約によって異なります。点検が保証条件か、費用は無料か、日程変更できるかを保証書で確認し、受診記録を保管します。
施工業者がなくなったら保証はどうなりますか?
施工業者だけが保証主体なら、廃業後に利用できない可能性があります。契約前に、保証主体、保険会社・連帯保証者の有無、廃業時の連絡先を確認してください。
契約前は保証年数より中身をそろえる
保証年数より契約条件を見ることが大切です。無償再施工、修復費用補償、施工範囲、対象種、点検、免責、保証主体を別々に確認します。
保証書・見積書・作業報告書は一緒に保管し、質問への回答も書面で残してください。再発時は先に写真と書類をそろえ、修繕や追加施工の前に保証窓口へ連絡します。

